序曲を含む21曲の小品集です。第一次大戦前の1913年、ルシアン・ヴォージュル社が発行していた高級雑誌“ガゼット・デュオ・ボン・トン”にはアール・デコで有名な画家たちが繊細で優美なデザイン画を寄せていました。ルシアン・ヴォージュル社長は、その画家の一人であるシャルル・マルタンの描いた風俗画集に1曲ずつの短いピアノ曲を添えるという企画を思いつきました。最初ストラヴィンスキーに依頼したのですが報酬額が折り合わず断られ、エリック・サティに依頼が来たのでした。しかしサティは、ストラヴィンスキーの時よりも低い報酬額で依頼されたにもかかわらず、逆に「報酬額が高過ぎる」と引き受けず、わざわざ値下げることを要求し、納得した額になったところでやっと引き受けたのでした。特に第16曲「タンゴ」が有名で、この曲は指示通り演奏すると永遠に終わらないという恐ろしい曲です。
序曲「食欲をそそらないコラール」・第1曲「ブランコ」・第2曲「狩」・第3曲「イタリア喜劇」・第4曲「花嫁の目覚め」・第5曲「目隠し鬼」・第6曲「魚釣り」・第7曲「ヨット遊び」・第8曲「海水浴」・第9曲「カーニバル」・第10曲「ゴルフ」・第11曲「蛸」・第12曲「競馬」・第13曲「陣取り遊び」・第14曲「ピクニック」・第15曲「ウォーター・シュート」・第16曲「タンゴ」・第17曲「そり」・第18曲「いちゃつき」・第19曲「花火」・第20曲「テニス」§スポーツと気晴らし§ Sports et Divertissements
無料楽譜(IMSLP)