映像第１集に続く作品です。さらに作曲技法に磨きをかけたドビュッシーは自信を深め、この作品に対し、「シューマンの左・ショパンの右に位置する」というコメントを遺しています。
この曲集の特徴は三段譜を用いていることです。その記譜法はリストが部分的に用いたのとは目的が全く異なっていて、右手・左手に分けられた従来のピアノの記譜法には収まりきれない、ドビュッシー独特の世界観が発揮されています。
１：葉ずえを渡る鐘の音 "Cloches a travers les feuilles"
２：そして月は廃寺に落ちる "Et la lune descend sur le temple qui fut"
３：金色の魚 "Poissons d'or"§映像 第２集§ Images 2eme Serie
無料楽譜(IMSLP)
「子供の領分」は、ドビュッシーが再婚し、４３歳にして初めて授かった娘(クロード・エマ 愛称：シュシュ）のために書かれました。
この作品は子供に演奏されることを意図したものではなく、あくまでも大人が子供らしい気分に浸ることを目的とした作品で、同じような意図を持ったものには、シューマンの「子供の情景」が挙げられます。英語表記なのは、再婚した夫人が英国かぶれだったためと言われています。
１：グラドゥス・アド・パルナッスム博士 "Doctor Gradus ad Parnassum"
２：象の子守歌 "Jimbo's lullaby"
３：人形のセレナード "Serenade for the doll"
４：雪は踊っている "The snow is dancing"
５：小さな羊飼い "The little shepherd"
６：ゴリウォーグのケークウォーク "Golliwog's cakewalk"§子供の領分§ Children's corner
無料楽譜(IMSLP)